現代の生活では、仕事の疲労やストレスが溜まりやすく、身体の様々な箇所に不調が現れます。
その中でも「側頭筋」という耳の上からこめかみにかけての筋肉は、ストレスや疲労によって特に影響を受けやすい部位です。
ここに「トリガーポイント(筋肉内に形成される硬結)」ができると、様々な不快症状が現れることがあります。
今回は、側頭筋のトリガーポイントについて詳しく解説し、効果的なセルフケアと当院での施術方法についてご紹介します。
側頭筋とは?
側頭筋は頭蓋骨の側面から下顎骨(顎の骨)にかけて広がる大きな筋肉で、主に咀嚼(噛む動作)や下顎の動きに関与しています。
しかし、咀嚼だけでなく、ストレスや疲労が蓄積すると無意識に歯を食いしばったり、筋肉が緊張状態に陥ったりすることがあり、その結果、側頭筋に負荷がかかりやすくなります。
側頭筋にトリガーポイントができるとどんな症状が現れる?
側頭筋にトリガーポイントが形成されると、以下のような症状が現れることが多いです:
- 頭痛
側頭筋のトリガーポイントは特に偏頭痛や緊張性頭痛を引き起こしやすく、こめかみから側頭部にかけてズキズキした痛みが現れることがあります。この頭痛は疲労やストレスが原因の場合が多く、症状が慢性化しやすいのが特徴です。 - 顎関節の痛みや違和感
側頭筋は顎の動きにも関連しているため、筋肉が緊張すると顎を開閉する際に痛みや違和感が生じやすくなります。歯ぎしりや噛みしめが癖になっている方は、顎の痛みを感じることが多くあります。 - 耳の不快感
トリガーポイントが耳の上部にある場合、耳の奥に違和感や圧迫感、さらには耳鳴りを感じることがあります。ストレスが原因で発症するケースが多く、耳そのものに異常がなくても側頭筋の緊張が影響している可能性があります。 - 歯の痛みや知覚過敏
側頭筋にトリガーポイントがあると、特定の歯に痛みを感じる場合がありますが、実際には歯に問題がないことが多いです。このような場合、側頭筋の緊張が神経に影響を及ぼしていると考えられます。
トリガーポイントが形成されやすい原因
側頭筋のトリガーポイントは、以下のような日常的な要因で形成されやすくなります:
- 仕事や人間関係によるストレス
- 長時間のパソコン作業やスマホ使用による姿勢の悪化
- 夜間の歯ぎしりや噛みしめ
- 不規則な生活や睡眠不足
これらの要因は、無意識に側頭筋を緊張させ、トリガーポイントが形成される原因となります。
特に、長時間のパソコン作業やスマホの使用により、首から側頭部にかけての筋肉が凝り固まり、疲労が蓄積されやすくなっています。
側頭筋のトリガーポイントに対するセルフケア
簡単なセルフケアで側頭筋のトリガーポイントの症状を緩和できる場合もあります。ここでは、おすすめのセルフケア方法をご紹介します。
- こめかみのマッサージ
指先を使い、こめかみの部分を円を描くようにゆっくりとマッサージします。強く押しすぎず、心地よい程度の力で数分間行うことで、緊張がほぐれやすくなります。 - 耳の上から後頭部にかけてのマッサージ
耳の上部から後頭部に向けてのラインを指の腹で軽く押しながら、痛気持ちいい範囲でほぐしていきます。痛みを感じる箇所がトリガーポイントである可能性があるため、優しく解してみましょう。 - ホットタオルで温める
側頭筋が冷えると筋肉が緊張しやすくなるため、ホットタオルで温めるのも効果的です。リラックスしながら側頭筋を温め、血流を促進することで痛みを和らげます。
当院でのトリガーポイント治療
疲労とストレスによる側頭筋のトリガーポイントにお悩みの方には、当院での鍼灸施術がおすすめです。
当院では、症状に応じてピンポイントで筋肉の緊張をほぐす鍼灸療法を行い、神経のバランスを整えることで根本的な痛みの軽減を目指しています。
側頭筋のトリガーポイントを効果的に和らげることで、頭痛や耳の不快感、顎の痛みなど多くの症状が改善するケースが多く見られます。
おわりに
側頭筋のトリガーポイントによる不調は、疲労やストレスを抱える現代人にとって非常に身近な問題です。
セルフケアでの緩和も可能ですが、症状が続く場合は専門的な治療が必要です。
当院では、お一人おひとりの症状に合わせたアプローチで、側頭筋の緊張を緩和し、心身ともにリラックスできる施術を提供しております。